仕事をするうえで問題になることが多いのが、「モチベーションの低下」です。
モチベーションの低下は個人だけでなく会社内や仕事をするチームといった集団の中でも起こりえます。
モチベーションが低下すると、努力をしようと決めても続かず、その結果目標が達成できないといった問題につながるのです。
モチベーション低下の問題は、結果が出ないことにつながる問題なのでビジネスを行ううえで非常に厄介な問題といえます。
目標を決め、達成のために努力すると決めたはずなのに、なぜモチベーションが低下してしまうのでしょうか。
チーム内での信頼関係が築けていない、やりがいが感じられないなど様々な要因が考えられますが、「やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける」というアンジェラ・ダックワースの著書をもとに考えてみましょう。

なぜ、維持できないのだろうか?

グリットというやり抜く力に必要なのは、「情熱」と「粘り強さ」といわれています。
自分の興味のないものをやり続ける…これはほとんどの人にとって難しいことです。
なぜなら、人間は自己中心的な本質を持っているからです。
自分の興味があるものには情熱を注げますが、興味のないものに情熱を注ぐのは難しいのです。
学生時代を思い出してみてください。
得意な科目やおもしろいと思った科目は授業の間も苦にならず楽しめたのではないでしょうか。また、わからないことや困難があっても、頑張ろうという気が湧き、粘り強く取り組むことができたはずです。
反対に、苦手な科目やつまらないと感じている科目は授業の時間が苦痛で仕方なく、頑張ろうという気も起きず、少しつまづいただけでも投げ出してしまった記憶があるかと思います。
仕事も同じことがいえます。
自分の興味のある仕事ややりたい仕事であれば、情熱を傾け努力を惜しまず取り組めます。しかし、興味のない仕事ややりたくない仕事には情熱がもてません。
その結果、最初は頑張ろうと決めても続かない、いわゆるモチベーションの低下がおこるのです。

興味のない仕事でモチベーションを維持するためには?

社会人である以上「やりたくない仕事はやらない」という選択肢が通用しないことがほとんどです。
努力を続けて目標を達成するためには、モチベーションの維持が不可欠です。
モチベーションを維持するためには、やりたくない仕事であっても何かしらのやりがいを感じることが必要ではないでしょうか。
やりがいを感じるためには、自分の強みを発揮して目標達成に貢献しているという実感や、小さな成功体験を積み重ねて自分に自信を持つことが大切です。
目標は何なのか、自分のすべきことは何なのか、自分が活躍できそうなことは何か…今一度、個人やチームで整理してみるとよいでしょう。
とくに目標の設定が適切であるかは、チーム内でもよく再確認する必要があります。
目標自体がわかりづらく理解できないものであると、リーダーのポジションにいる人がリーダーシップを発揮できません。
すると、チーム全体へ具体的な仕事の方法や指示が出せず、曖昧になってしまいます。
曖昧な指示のもとでは個人が能力を発揮しづらく、状況の整理も困難です。
その結果、みんなが手探りで頑張るしかなくなります。仕事全体を鳥瞰できないまま仕事にとりかかるのでは効率が悪く、結果も出にくくなります。結果が出なければ成功体験を積むことができず、自信をなくしてしまうことにつながりかねません。
著書にも書かれていますが、自分の行動が目標達成の役にたっていることが理解できるとモチベーションが維持しやすくなります。

自分が役に立っているという実感を持ってモチベーションを維持するためには?

自分の興味(やりがい)と、自分の行動が目標達成に貢献しているという認識、その両方がモチベーション維持には欠かせません。

自分が役に立っているかどうかを考えると、自信がなく、不安になってしまうこともあるかもしれません。これではモチベーションを維持するのが難しくなります。
自分が「目標達成のために役に立っている」と確信を持ち、自信をもつことがモチベーションの維持に不可欠です。
自分が役に立っているという実感を確かに持つためにはどうしたらよいのでしょうか。
そのためには、会社やチーム内でのコミュニケーションが重要です。目標を共有し、現状をお互いに明確にするといった透明性を確保することで、自分が役に立っているという自覚をもつことができます。また、コミュニケーションがしっかりとできている職場は、混乱が少なく、業務もスムーズです。混乱がなく業務がスムーズに行うことができれば、状況の整理がしやすく個人でも自分の能力を発揮しやすくなります。すると、効率よく仕事をすすめることができ、目標達成という結果もだしやすくなるのです。そうした良い循環を生むためにもコミュニケーションは欠かせません。