目標管理、うまくいってますか?

新年度が始まり、新たな会社やチーム、組織での活動が始まった人も多いのではないなでしょうか?
組織運営で重要な「目標管理」についてうまくできていますか?
このタイミングで見直してはいかかでしょうか?


アメリカのIT企業では新しい目標管理手法が開発されている

目標管理はピーター・ドラッカーが提唱した「MBO」に始まり、様々な手法が企業で取り上げられてきました。
様々な手法が出てきたということは、それだけ目標管理について悩んでいる組織が多いということが言えると思います。そのような中で、企業統治の最先端をいっているアメリカでは新しい目標管理手法が、開発されています。


多くのIT企業採用している「OKR」という目標管理手法

その目標管理手法とは「OKR」という手法です。「OKR」とは「Objective and Key Resluts」の頭文字をとった略称で、組織のメンバーそれぞれの目標とその結果を明確にすることで、組織内のコミュニケーション活性化と組織の生産性向上が期待できる目標管理手法です。
元々はインテルで採用されていた手法ですが、1999年にGoogleに導入されて以降、Twitter社やZynga社、Linkedin社など様々なIT企業で導入されてきました。
日本でもメルカリ社などが採用しており、近年注目を集めています。


「OKR」とはどのような手法なのか

前述の通り「OKR」とは「Objective and Key Resluts」の略称で「Objective(目標)」と「Key Resluts(主要な結果)」を明確にし、組織と個人の「Objective」と「Key Resluts」を連携し可視化することで組織と個人の仕事のベクトルのズレを無くし、組織内のコミュニケーションを活性化させます。
「OKR」を導入することで主に以下のメリットがあると言われています。
・重要な目標が明らかになるようにメンバーの認識が統一化される
・組織として何が重要なのかメンバー全員に伝わる
・重要なことが明確になり、組織目標と個人目標のズレがなくなる
・個人の目標や結果が可視化されることで、組織内のコミュニケーションが活性化される。
・目標に対する進捗状況が明確になる。
「OKR」を導入することで「自分のタスクは本当に組織のためになっているのか?」といった疑問や、「他のチームメンバーが何をやっているのかわからない」といった不信感、「大事なタスクなのに周りが理解してくれない」などの不満を解消することができます。
「OKR」は組織形態を選びません。トップダウン型組織やボトムアップ型組織、部門横断型組織など様々な組織形態で導入できます。


「OKR」はどのように導入すればいいか

「OKR」を導入するにあたってまずは「Objective(目標)」と「Key Resluts(主要な結果)」を作ることから始めましょう。
まずは、各メンバーに個人の「OKR」を設定するように指示をしてください。設定のポイントについては、後ほど説明をします。
個人の「OKR」が設定できたらマネージャーが各メンバーと1対1で面談をする機会を設けましょう。
その後、全員参加型の会議で全メンバーに対して「OKR」を提示する機会を設けましょう。
以上の流れで行うことで、組織と個人の目標に関する認識ズレをなくし、メンバー同士での目標の可視化ができます。


「OKR」を設定するときのポイント

それでは具体的にどのように設定するのが良いでしょうか。
「Objective(目標)」と「Key Resluts(主要な結果)」にはそれぞれ以下のポイントがあります。
▪️「Objective(目標)」を設定するポイント
  ・組織にとって重要な目標を設定する。
  ・4つ〜6つの目標を設定する。
  ・組織と個人で整合性が取れている。
  ・目標の達成率が60%〜70%になるような野心的な目標を設定する
▪️「Key Results」を設定するポイント
  ・1つのObjectiveに対して5つ以下のKey Resultsを設定する。
  ・測定可能なKey Resultsを設定する
  ・期限や数値目標を設定する
一般的に、「OKR」を設定するときには「S.M.A.R.T」を意識したゴールを設定すると良いと言われています。
  ・具体的であること(Specific)
  ・測定可能であること(Measurable)
  ・達成可能であること(Attainable)
  ・関連性があること(Relevant)
  ・期限があること(Time-bound)
以上の頭文字をとったのが「S.M.A.R.T」という考え方です。ぜひ参考にしてください。


「OKR」を設定する頻度

「MBO」などの一般的な目標管理は、四半期ごとの頻度で設定するケースが多いですが、「OKR」はどの頻度で設定するといいのでしょうか?
「OKR」を実際に導入している企業では毎月もしくは6週間といった短いスパンで「OKR」を設定しています。現代ではビジネス環境が非常に早いペースで進むため、時間の経過とともに目標の妥当性が弱くなってしまうからです。
また目標への進捗に関するフィードバックは積極的に行いましょう。
毎日、もしくは毎週フィードバックを行う機会を設けることで、目標とのズレを修正しメンバーの生産性を上げることができます。


「OKR」と評価制度

「OKR」を運用する上での注意点として「OKR」の達成率と評価制度を分けて考える、ということです。
「OKR」はあくまでも組織内のコミュニケーションの活性化や各メンバーの目標や業務内容を明確化するためのシステムです。評価制度と完全に切り分けることで、チームメンバーは野心的な取り組みに挑戦することができます。
管理職やチームリーダーはメンバーがどのように目標に取り組んだか、チームや組織に貢献したか、組織価値を向上させるためにどのように活動したか、どのように組織文化を受け入れたかなどについてメンバーと話し合うことで、達成率だけでなく様々な要素から全体的な評価を行うべきです。


「OKR」を成功させるためには

「OKR」は目標の可視化とリアルタイムフィードバックをベースとした非常にシンプルな目標管理手法ですが、導入を成功させるためにはいくつかのポイントがあります。
中にはすでにお伝えした注意点もありますが、まとめてお伝えします。
1.計測可能な目標とする
設定した目標は計測可能もしくは定量化が可能なものでなくてはいけません。個人の感覚に寄らず、誰もが同じ計測ができる指標を設定しましょう。設定した目標をしっかり追跡し測定するようにしましょう。
2.現実感のある目標とする
設定する目標は野心的であるものの、ある程度現実的な目標である必要があります。前述の通り達成率が60%〜70%となることを目安に「頑張ればギリギリ達成できる」目標を設定しましょう。絶対に達成できない目標を設定するべきではありません。
3.評価と連動させない
「OKR」は組織が大胆でリスクをとる文化を構築するための手法として利用しましょう。決して給与評価と連動させてはいけません。
4.組織全体で支援する
「OKR」を効果的に運用するには組織全体での支援は欠かせません。関わるすべての組織や部署は目標と優先順位について合意していなければいけません。


今回はアメリカのIT企業の多くが導入している「OKR」について紹介しました。
「OKR」は組織が重要な課題に集中して取り組むことを手助けする仕組みです。
まずは小規模なチームから導入して見てはいかがでしょうか?